ドラマ『モアザンワーズ/More Than Words 』~あらすじ・配信サイト・原作漫画・ネタバレ感想~
こんにちは、BL大好き辛口です。
今回はBLではなくて、女の子とゲイカップルの話です。
私はなぜかこの作品を『腐女子、うっかりゲイに告る。』とタイトルが違う同じ作品だと思い込んでいて、観始めて全然違ったので焦りました💦
映画の『彼女が好きなものは』が同じ原作の作品でした。
そもそも『モアザンワーズ/More Than Words』は同名漫画原作のAmazonオリジナルドラマで、Primeビデオ限定配信でした・・・なんで勘違いしちゃったんだろう。
ドラマ『モアザンワーズ/More Than Words 』の概要とあらすじ
監督/橋爪駿輝
脚本/浅野妙子
音楽/小西遼
出演/藤野涼子、青木柚、中川大輔、兼近大樹(EXIT) 他
原作/絵津鼓「モアザンワーズ」(幻冬舎コミックス)、「IN THE APARTMENT」(大洋図書)
あの青春の日々は、ときに優しく、ときに切なく、いつもはかなく輝いている――同じ高校に通う、親友だった美枝子(藤野涼子)と槙雄(青木柚)。一緒に始めたバイト先で大学生・永慈(中川大輔)と出会い、3人はつるむようになる。ある日、永慈が槙雄を好きだと言い出し、2人は結ばれる。しかし周囲が交際に反対。槙雄と永慈を引き裂こうとするなか、美枝子が彼らのために2人の子供を産むことを決意。3人の特別な関係は徐々に変化していく。そんなとき、槙雄は元同級生の朝人(兼近大樹)と偶然再会し・・・。若者たちの痛々しいほどピュアで、美しくも切ない青春群像劇。
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ゲイカップルが引き裂かれそうだから親友が子供を産む・・・?
ちょっと何言ってるかわからない・・・。
最近のBLは結婚!幸せ!みたいなのが多いので(オメガバースだと子供まで出来ちゃうし)子供の問題が出てくると一気に現実に引き戻されますね。
実際に結婚して子供を設けるゲイもいるみたいですし、難しい問題です。
果たして彼らはどんな選択をするのでしょうか。
ドラマ『モアザンワーズ/More Than Words 』の原作漫画
全2巻で出ています。ジャンルは少女漫画なんですね。
もうちょっとリアル寄りなのかと思っていたので意外でした。
元々は、朝人と槙雄のBLマンガ『IN THE APARTMENT』が先にあり、『モアザンワーズ』が前日譚という位置づけのようです。
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ドラマ『モアザンワーズ/More Than Words 』のネタバレ感想
淡々とした映像と演技で、ドラマではなく日本映画って感じの雰囲気です。
長回しが多く、登場人物たちの会話がすごくリアルです。わちゃわちゃしてる時は全部アドリブなのかなと思うくらい。
美枝子と槙雄が出会って仲良くなり、バイト先でエイジと出会って3人で遊ぶようになって、エイジと槙雄が付き合って・・・と、どんどん季節は進みながら3人の環境を映します。劇的な何かが起こるわけじゃないけど、ついつい次はどうなるの?と気になって一気に見てしまいました。
あらすじにある子供については、実は6話なので結構後半でした。そこから一気に、というわけでもないけど関係が崩れていき・・・。
美枝子は本当に恐ろしい女ですよ。
槙雄に父を求めているなんて言って、本当は憎んでいたんではないかと思いました。
出会う人みんなが「槙雄槙雄」って、槙雄がいなければ誰かに話しかけられもしない自分と、モテモテで人気者で、年上のエイジまで自分ではなく槙雄に惚れて、まさかの槙雄が応えたために、自尊心が傷ついたんじゃないかな。「人を好きにならない、そういう事したいと思わない」なんて嘯いて、誰かに求められたかったんじゃないかと、私は思います。
だから、いつか「3人」じゃなくて「2人と1人」になって、孤独になるのを恐れたんじゃないかなと。
結局「2人にはずっと一緒にいてもらいたい」のは嘘ではないけど、そこに自分の居場所が欲しかっただけですよね。
これが子供の出来ない男女カップルだとしたら、「私が代わりに産む」なんて言えたでしょうか?ましてや3Pなんて。
男同士で絶対に子供が出来ないから、女の武器を最大限使って自分の居場所を作ろうとして、まんまと槙雄を追い出したわけですよ。
いや、もしかしたら追い出すのはエイジでも良かったのかもしれない。
どっちにしても自分を必要として欲しいっていうのが根底にあったはず。
でもそんなの誰だって思う事だし、学校を卒業して就職してからでも良かったんじゃないの?今好きな人がいないからって、この先絶対に出来ないとは限らないわけだし。ちょっと結論を出すのが早すぎます。
ちょっと話は逸れるけど、LGBTQウンタラカンタラと色々種類がありますが、若い人は自分はこれ!!と決めつけない方がいいと思うんですよね。気持ちは変わるものだし、決めつけた後に変わったらアイデンティティが揺らいで病んでしまいそう。実際に自分は○○だ!と言いながら、数十年後に真逆の事をして幸せになった人たちを見てきましたから、人間って変わるんだなぁと思います。
で、美枝子の話です。彼女は自分でパートナーを見つけるのを早々に諦め、エイジの優しさを利用して、無意識かもしれないけど子供を産めばこの先自分をないがしろにされないだろうと思って、急いだんじゃないでしょうかね。
そして、槙雄が去ってからもエイジとあの狭いマンションに住むなんて、本当に信じられないです。
ただの友達だったらそんなずっと一緒にいるなんて耐えられなくないですか?
しかもエイジを奪った事を(エイジからも槙雄を奪って)特に何も思わないでのうのうと暮らしてるんですよね。マジで最低女。
だけどドラマの美枝子って嫌いじゃないんだよな~~~。
声が落ち着いてて見た目も清潔感があってキレイだからかもしれないです。
ただ、エイジもすごくキモいんですよね。
バイト先が一緒だからって6歳も下の高校1年生とつるむって・・・。
21歳と15歳・・・しかも槙雄を好きになったって美枝子に相談とか・・・。精神年齢一緒かよ・・・。
槙雄に手を出したら犯罪だし・・・。
そんで美枝子が子供を産むって言ったからって何を流されてるわけ?
ゲイなんだし3Pなんて「ムリムリ」って言えばいいじゃないですか。
てか、スポイトで入れるとばっかり思ってたから、わざわざ3Pの為に旅行というあり得ない行動にドン引き。
誰か1人でも正気に戻らんかったんか?
そして美枝子が専門学校に入ったばっかりなのに妊娠させるって頭大丈夫?出産の為にお金貯めよう!って美枝子までバイトに精を出していて、代理母ならまとまった金をエイジ&槙雄が出すべきなのにむしろ美枝子が張り切ってみえました。この段階ではおいおいエイジ、お前が頼む側なら美枝子に無理させるなと思ってましたが、全部観た今となっては自分の為に美枝子が頑張ってただけだと思います。
ここまで書いて気付いたんだけど、美枝子は専門に入った年に妊娠したと思うんだけど、最後が10年後で25歳。でも娘はせいぜい2~3歳くらいだったように見えたんですが・・・。でも在学中だったのは間違いないので・・・どういう事?あの子実はもう6歳くらいなの???
あと妊娠時期が槙雄とエイジで違うらしいのも、3Pの時が初めてで、エイジとはその後もやったという事でしょうか。
もしやエイジそこで女に目覚めて槙雄の事はいいやってなっちゃった・・・?うわ、最低。
でもその可能性は大いにありますよね。自分をエイジに置き換えたら、槙雄が欲しくて子供が欲しかったわけじゃないんだから、美枝子と子供とうまく行くわけないんですよ。でも槙雄を追わず、美枝子と子供との生活を受け入れてるって事は槙雄とは別れたかったのかもしれないです。
エイジ的には、親の会社を継ぎたいから親に反発して槙雄を取る事は出来ない。だから子供が出来れば親の機嫌を取る事が出来て、自分を悪者にする事なく槙雄と別れられると思ったのでしょう。
本当にエイジは卑怯な人間ですね。
エイジの親も親で、「子供を作る喜びを知って欲しいから別れて欲しい」と言いながら、実際に槙雄が去って美枝子が出産したら「すまなかった」って何?
「やっぱ言ったとおりになっただろ~」と上機嫌で登場するならわかるけど。何を神妙に登場してるの?ゲイの息子の為に美枝子が犠牲になったと思ったのかしら。
その女は自分の為に産んだんですよって教えてあげたいです。
てかエイジの親も妹も美枝子が槙雄を追い出したのはいいのか?
3Pするような夫婦でいいのか?と、そこんところも気になりました。
そんな感じでゲイの代わりに「子供産んであげる!」と言いながら、自分の事しか考えてない女と、情けない年上の男の話でした。
まず、朝人はなんで兼近なの(笑)!?いや別に思ったよりはちゃんとやってましたけど、でも「兼近だな~」と思っちゃうのでああいう役はちゃんとした俳優さんの、あんまり有名じゃない方が有難いです。このドラマは結構有名人出てたけど、大体脇役でしたもんね。
で、もう槙雄が不憫で見てられないです・・・。
心に深い傷を負って、さらにコンビニバイトで安アパート暮らしだもん。学生時代のモテモテ陽キャはどこいった・・・。
幸せだったらもっと仕事とか頑張れたんじゃないのかなって思うんだけど。
朝人もゲイかと思ったけど、そうではないのかな?
でも傷つき合った2人がひっそりと寄り添って生きていく姿がすごく切なくて、幸せを願わずにはいられないです。
このままお互いを癒しあって生きて欲しいなと思いました。
そういえば、槙雄が「入れられる方」って言ってて超絶ビックリしました。絶対、槙雄×エイジだと思ってたので。
エイジがリード出来るイメージが1mmもわかなかったです・・・。
10年間でずいぶん皆の生活が変わりました。
槙雄は朝人と出会えたけど、エイジはこのままでいいのかな?
美枝子は男女の愛を知る前に子供を産んだけど、今後愛する男が出来ることはないのかな?
もしも出来たとしたらどうするんだろう?
まだ皆が若いので、この先どうなるのかなってちょっと気になります。
ドラマ『モアザンワーズ/More Than Words 』のオススメ度
めちゃくちゃ難しい・・・。
普段こういう登場人物の行動が理解不能な場合、★1個にしちゃうんですけど、この作品は悪くはなかったんですよね。
やってることは異常なのに、映像はすごくリアルで美しくて、その世界に入り込んでしまいました。
登場人物の美枝子とエイジはとんでもないクズムーブかましてますが、それでも彼らにとってはその時に最善の選択をしたんでしょう。結果どうなるかまで考えが及ばなかったのは浅はかだけどそれを責められるのは槙雄だけです。
その槙雄も子作りに加担してるし、そうなると誰も悪くなかったのかもしれないという結論になります。
人間誰しも過ちはあるもんなぁ・・・。
こいつは悪!こいつは善!と白黒はっきりさせられないのが現実的なのかも知れません。
このドラマは、完全な悪意じゃなくても、人は人に対して残酷な事が出来るという事をうまく描写してると思いました。
そんなわけで、やっぱり嫌いにはなれないし、『普通』と言うにはインパクトがあるので★★★★☆の『良作』にしときます。また気持ちが変わったら評価も変えるかも。